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お知らせ
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2023.07.21

『訪問看護ココアの熱中症対策』

『毎日蒸し暑い日が続きますね。 

気象庁の予想によると、今年も猛暑となり、特に7月~8月は気温40度に近い厳重警戒の日が続く見込みとなっています。

命を守るために、しっかりと熱中症対策を行うことが本当に大切ですね。 

■熱中症は湿度が7割 

天気予報を見ていると「最高気温」が気になってしまいますが、最近「暑さ指数(WBGT)」ということばをよく耳にするようになりました。 

1954年にアメリカで提唱された、熱中症を未然に防ぐことを主目的とした指標で、 構成比率は

 『気温:湿度:輻射熱=1:7:2 』
※輻射熱(ふくしゃねつ)とは、地面や建物、体から出る熱のこと

この指標によると、気温よりも湿度や輻射熱の方が熱中症リスクを高めているので、梅雨時期もドライ機能などエアコンを上手に使うことが大切です。

■熱中症の症状 

・何度拭いても汗が出る、まったく汗が出ない等、汗のかき方がおかしくなり、 
顔がほてったり、体温が上昇したりする 
・血管が拡張して血圧が下がり、めまいや立ちくらみが生じる 
・筋肉痛や筋肉のけいれん、足がつるなど 
・倦怠感や吐き気、頭が重い、頭痛、体がぐったりして力が入りにくい 
・まっすぐ歩けない、自分で動けない、水分補給ができない、呼びかけに反応しない、おかしな返答をする 等

このようなさまざまな症状が現れ、毎年たくさんの方が亡くなられています。

 ■熱中症と脱水症 

 高齢者の方は、慢性的に脱水状態にある場合が多いです。 

そのため、気温、湿度が上がる夏に熱中症を起こしやすく、生命が危険になることもあります。 

熱中症予防のためにまずは脱水症予防が非常に大切です。 

脱水症とは、体から水分が失われて生活や生命が脅かされる状態のことです。  

体の水分には、純粋な水だけではなく、汗がしょっぱいと感じる成分であるナトリウムなどの「イオン」という物質が含まれています。

水分不足とともに、イオンバランスが崩れても、上記のような様々な症状があらわれるため、水だけでなく塩分等のミネラルも必要になってきます。

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■訪問看護ココアの熱中症対策

訪問看護ココアでは、訪問時にまず体温、血圧、脈拍などをチェックさせていただき、その日の体調や顔色などを確認します。

上記のように、熱中症の症状として、体温の上昇、血圧の低下、顔のほてり、倦怠感、吐き気、頭痛などの様々なサインがあります。 

それらをチェックし、熱中症や脱水症状が疑われる場合は、ご本人やご家族に水分補給の必要性をご説明して、しっかりと飲んでいただくようにしています。 

 また、室温や湿度を確認し、エアコン調整や衣類の調整をさせていただく場合もあります。 

そして大切なのは、やはり水分補給の内容です。 

緑茶やコーヒー、紅茶などはカフェインが含まれ、またビールなどのアルコールも利尿作用があるため、脱水症状がある場合には向きません。 

特に熱中症の症状がみられる場合は、イオンバランスも崩れているために、OS-1などの経口補水液を飲んでいただくと効果的です。 

市販のOS-1やイオン飲料がなく、近くに自販機などもない場合、塩と砂糖などを用いて代用補水液を作ることもできます。  

 ●作り方   
①水………1リットル 
②塩………3g(小さじ 1/2 杯)  
③砂糖 … 40g(大さじ4と 1/2 杯)
①~③をかきまぜます。 

砂糖や塩が見つからない場合には、内科の先生に教わった方法ですが、 
①めんつゆを薄める 
又は
②麦茶に梅干しをつぶして混ぜる 
等も効果があるとのことです。

■水分補給のための工夫

ご高齢の方は水分摂取が大切だと分かっていても、十分に摂取することはとても難しく、「のどが渇いてない」「暑くない」「トイレに行くのが大変だから」等の理由で飲まれない方も多くいらっしゃいます。
一度にコップ一杯飲むのは大変ですが、こまめに少しずつ飲んでいただくことが熱中症予防に効果的だそうです。

これからの暑い時期、水分を取ることはとても大切ですので、水筒にOS1やイオン飲料を入れ、枕元や机に置いておき、いつでも飲めるようするなどの工夫をすると良いかと思います。

 今年の暑くて長い夏を元気に乗り切るために、熱中症は治療より予防が大事です。
室温、湿度、水分補給に気を付けていきましょう!』

文責:加藤

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