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2022.07.27

訪問看護ステーションココアの熱中症対策

毎日蒸し暑い日が続きますね。
気象庁の予想によると、今年は10月まで暑さが続き、観測史上最も長く暑い夏になるそうです。
命を守るために熱中症対策は例年に増して大切になりますね。

■熱中症は湿度が7割
天気予報を見ていると「最高気温」が気になってしまいますが、最近「暑さ指数(WBGT)」ということばをよく耳にするようになりました。
1954年にアメリカで提唱された、熱中症を未然に防ぐことを主目的とした指標で、 構成比率は、
『温度:湿度:輻射熱=1:7:2 』
※輻射熱(ふくしゃねつ)とは、地面や建物、体から出る熱のこと
この指標によると、温度よりも湿度や輻射熱の方が熱中症リスクを高めているので、梅雨時期もドライ機能などエアコンを上手に使うことが大切です。

■熱中症の症状
・何度拭いても汗が出る、まったく汗が出ない等、汗のかき方がおかしく、顔がほてったり、体温が上昇する・血管が拡張して血圧が下がり、めまいや立ちくらみが生じる・筋肉痛や筋肉のけいれんや、足がつるなど・倦怠感や吐き気、頭が重い、頭痛、体がぐったりして力が入りにくい・まっすぐ歩けない、自分で動けない、水分補給ができない、呼びかけに反応しない、おかしな返答をする 等
このようなさまざまな症状が現れ、毎年たくさんの方が亡くなられています。

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■熱中症と脱水症
高齢者の方は、慢性的に脱水状態にある場合が多いです。
そのため、気温、湿度が上がる夏に熱中症を起こしやすく、生命が危険になることもあります。
熱中症予防のためにまずは脱水症予防が非常に大切です。

脱水症とは、体から水分が失われて生活や生命が脅かされる状態のことです。
体の水分には、純粋な水だけではなく、汗がしょっぱいと感じる成分であるナトリウムなどの「イオン」という物質が含まれています。水分不足とともに、イオンバランスが崩れても、上記のような様々な症状があらわれます。

■訪問看護ココアの熱中症対策
訪問看護ココアでは、訪問時にまず体温、血圧、脈拍などをチェックさせていただき、その日の体調や顔色などを確認します。

先ほど述べたように、熱中症の症状として、体温の上昇、血圧の低下、顔のほてり、倦怠感、吐き気、頭痛などの様々なサインがあります。それらをチェックし、熱中症や脱水症状が疑われる場合は、ご本人やご家族に水分補給の必要性をご説明して、しっかりと飲んでいただくようにしています。
また、室温や湿度を確認し、エアコン調整や衣類の調整をさせていただく場合もあります。

そして大切なのは、やはり水分補給の内容です。緑茶やコーヒー、紅茶などはカフェインが含まれ、またビールなどのアルコールも利尿作用があるため、脱水症状がある場合には向きません。
特に熱中症の症状がみられる場合は、イオンバランスも崩れているために、OS-1などの経口補水液を飲んでいただくと効果的です。
市販のOS-1やイオン飲料がなく、近くに自販機などもない場合、塩と砂糖などを用いて代用補水液を作ることもできます。

●作り方 
①水………1リットル ②塩………3g(小さじ 1/2 杯)  ③砂糖 … 40g(大さじ4と 1/2 杯)①~③をかきまぜます。

砂糖や塩が見つからない場合は、内科の先生に教わった方法ですが、①めんつゆを薄める②麦茶に梅干しをつぶして混ぜるといいそうです。
大抵のお宅の冷蔵庫には、めんつゆか麦茶や梅干しはありますものね。


■水分補給のための工夫
高齢者の方は水分補給が大切だと分かっていても十分に摂取することはとても難しく、「のどが渇いていないから」「暑くないから」「トイレに行くのが大変だから」「緑茶を飲んだから大丈夫」等の理由で水分を摂取されない方も多くいらっしゃいます。
この時期、水分を取ることはとても大切ですので、水筒にOS1やイオン飲料水入れ、枕元や机に置き、いつでも飲める工夫をすると良いかと思います。

熱中症は予防が大切です!今年の暑くて長い夏を元気に乗り切るためにも、室温、湿度、水分補給に気を付けていきましょう!

文責:加藤

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