言語聴覚士のお仕事ー訪問看護での役割
朝夕の冷え込みに、秋の深まりを感じる季節になりました。
京都の紅葉もまもなく見頃を迎え、街が一年でいちばん美しく色づく頃です。
大阪では12月上旬、京都では12月中旬ごろが見頃とのこと。
嵯峨野トロッコ列車や箕面大滝、大阪城公園の紅葉もおすすめです。
ぜひ秋の彩りを感じに出かけてみてください。
さて今回は、言語聴覚士(ST)のお仕事と、訪問看護におけるその役割についてご紹介いたします。
ご自宅で「話す」「聞く」「食べる」といった大切な機能を支えるSTの活動を、少しでも身近に感じていただければ幸いです。
一人ひとりの声に耳を傾け、その人らしい毎日を一緒に育てていきたい。
言葉や食べる力は、生きる力そのものです。
言語聴覚士は、ご自宅での暮らしに寄り添いながら、日々の「伝える」「味わう」「笑う」を取り戻すお手伝いをします。
“ことば”と“食べる力”で、その人らしい暮らしを支える。
言語聴覚士が、ご自宅での「生きる力」を取り戻すお手伝いをします。
【言語聴覚士(ST)の仕事と訪問での役割】
・言葉と「食べる力」を支える専門職
言語聴覚士(Speech Therapist:ST)は、「話す」「聞く」「食べる」といった日常生活に欠かせない機能を支えるリハビリ専門職です。
脳梗塞や神経疾患の後遺症、加齢などにより「言葉が出にくい」「飲み込みづらい」といった困りごとをお持ちの方に、ご自宅でのリハビリを行います。
・ご自宅で行うSTリハビリ
訪問では、実際の生活環境の中で訓練や評価を行えるのが大きな特徴です。
たとえば…
・食事中にむせてしまう方への嚥下(えんげ)訓練や食形態の調整
・声が出にくい方・言葉が詰まる方への発声・構音訓練
・会話がスムーズになるようなコミュニケーション支援
・ご家族への介助方法・見守りの工夫のアドバイス
「また家族と笑って食卓を囲みたい」「自分の言葉で気持ちを伝えたい」――
そんな想いを大切に、生活に寄り添ったリハビリを行っています。
・チームで支える訪問看護
言語聴覚士は、看護師・理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・ケアマネジャーと連携しながら、ご利用者様の“生活全体”を支えます。
単に訓練をするだけでなく、チームで情報共有し、「食べる」「話す」「動く」すべてをつなぐ存在として関わっています。
・働く仲間として
訪問リハビリのST業務は、病院勤務とは違い、生活の中で成果を実感できる仕事です。
「目の前の人の“できた”を一緒に喜べる」――それが訪問のやりがいです。
チームで支え合いながら、STとしての専門性を存分に発揮できる環境があります。
・おわりに
言葉や食事に関するお悩み、リハビリへのご相談、また訪問での連携・支援について関心をお持ちの方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
私たちは、ご利用者さまやご家族、医療・介護関係者、そしてこれからこの仕事を志す方々とともに、“ことば”と“食べる力”を通して、その人らしい暮らしを支えることを大切にしています。
一人ひとりの「生きる力」に寄り添いながら、これからも地域の皆さまの笑顔と安心を支えてまいります。
文責:浦部