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2024.04.18

高次脳機能障害に対するの在宅での関わり方

「高次脳機能障害」という言葉を耳にされた事はありますか?

高次脳機能障害とは、脳血管障害や脳外傷、心肺停止などによる低酸素脳症で脳がダメージを受けた事により注意力・記憶力・言語・感情のコントロールがうまく働かなくなる認知機能の障害です。

日常生活に支障をきたしますが外見からはわかりづらい事も多々あります。

ご本人も症状に気づきづらいため、周囲から理解されにくく、ご本人・ご家族は辛い思いを抱えやすいです。

代表的な症状
高次脳機能障害にはさまざまな症状があります。

1つの症状だけでなく、重複して現れることも多いです。

ここでは代表的な症状とその対応策を簡単に紹介します。

○病識の低下
自分を客観視する事が難しくなり、自分の障害について認識していない状態です。

・例えば、 症状から考えると困難なことでも出来ると思ってしまう。状態は以前と変わらないため、特に困っている事はないと思ってしまう。

・関わり方のポイント
病識の低下は症状の一つと理解する。 対処行動をさりげなく促し、できた時はポジティブに伝える。無理に訂正せず自分で気づく環境を整える。

○注意障害
集中が続かなかったり、同時に複数の事が苦手になります。

・例えば 気が散りやすい 一つ気になる事があると他のことが頭から抜けてしまう。

・関わり方のポイント
同時に複数の事は伝えない。 集中しやすい環境を作る。(静か、人が少ない等)

○記憶障害
新しい事が覚えられなかったり思い出す事が苦手になる事が多いです。

・例えば 普段とは違う予定を忘れる。 間違えて記憶する。

・関わり方のポイント
口頭だけでなく書いて伝える。 一度にたくさん伝えない。

○遂行機能障害
行動を計画立てて実行する事が難しくなります。

・例えば 何から手をつけて良いかわからない。 行き当たりばったりな行動が増える。

・関わり方のポイント
優先順位をつける 毎回同じ手順で行うようにする。

○失語症
人の言う事が理解できなかったり自分の思っている様に話す事が難しくなります。

・例えば 言葉が浮かばない。 思ったことと違う言葉を発してしまう。

・関わり方のポイント
ゆっくり簡潔に伝える。 言い換えたりして内容を確認する。

高次脳機能障害は様々な症状が複雑に絡み合って生じている事も多く、またその方の性格や生活環境などによっても症状の出方が少しずつ変わります。

そのため本人様に寄り添って理解しようとする気持ちが大切です。 

ココアには、高次脳機能障害を専門的に評価・治療を行う言語聴覚士や作業療法士が在籍しています。

ご本人様・ご家族様がなるべく心地よく在宅生活が送れる様、チームでサポートしておりますので、お困りごとがございますたら、お気軽にお声掛けください。

文責:前田

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